ブログ
家具工房に捧ぐ
日記
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突板
よく「無垢材」とか「無垢の家具」とか言いますが、木材だけを素材として加工・組み立てられた家具の事を他の物が混じっていないので「無垢」と表現するのだと思います。
例えば、 このウォールナットのテーブルは木材だけを加工後、組み立てているので「無垢の家具」と言うことに。クルミの椅子もそうです。
これに対し、いわゆる合板構造のものは無垢とは言っていけないのが業界の掟のようになっていて、究極的なところではホームセンターで売っているカラーボックスの様なものは表面はプリント合板で中身は木質系のものが入っているので確かに木でもないし、無垢でもありません。他にも合板構造にはいろいろとあって、表面材の違いですがポリウレタン合板や、住宅や少し高価な家具ではメラミン合板といって、シンク周りの扉などに使われている丈夫な素材のものなどもあります。
前置きが長くなりましたが、 合板の中には木材そのものを薄くスライスした突板合板と言うものがあります。次作製作の為、資材屋から取り寄せた突板のサンプル、ウォールナットです。
このペラペラの突板をラワン合板に張りつけた物が突板合板。それを面材とし家具を作ります。突板合板は決して安価なものではなくて、コスト的には無垢材に勝るとも劣らない素材です。では何故家具の製作に無垢材ではなく突板合板を使用するかですが、無垢材は「木」そのもの故、湿度による伸び縮みが季節ごとに発生します。乾燥した冬に家具は小さくなり、湿気を多く吸い込む梅雨時などは少し大きくなります。
なので、本体とその中で機能する建具を据えている家具などは、戸・扉など永年に渡るスムーズな開閉を考慮し伸縮の無い合板構造で作りたい訳です。突板合板を用いた家具、本体は突板を用いた合板構造です。建具は無垢材、または合板構造を状況によって作り分けます。
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木工の体験について
木工を始めてみたい、木工教室に入ってみたいと考えている方向けに体験コースを全4コース設けています。ホームページに詳しく載せているのですが、このところお問い合わせが多いので、ブログからもご紹介させていただきます。
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靴箱
靴箱を製作、お納めしました。
そこは学校、そうスクール。
多く学ばれています。そして靴の数も多い
ので、靴箱も大きい。
存在感のある脇役です。 末永くお使い頂けますように。
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このブログでも製作の過程を載せていたのですが、ボリュームとしては過去最も大きな作品となりました。 全て一人で作っているので、どしても製作上の苦労話などをしたくなります。お付き合いください。
この大きさなので分解構造で製作し現地で組み立てるのですが、まずはその設計が難しくて、分解毎のパーツが小さすぎると組み立てが困難になるし、大きすぎると運べなくなる。また運搬時の車スペースのサイズなどもあって、どこにどう分解点を持ってくるか非常に悩ましいのです。
次にこのくらいの大きさの作品になると「矩」と言うのですが、直角を維持しながら作り続ける事にとても気を使います。機械で切っているので直角になって当たり前でないか~と思うかもしれませんが、機械も万全ではなくて部材の配置の仕方や機械の隙間のちょっとしたチリを見落としてほんの0.数ミリの誤差を出してしまえば全体として「矩」が狂いきちんとした箱にならないのです。
更にはボリュームの大きさ故、安易に作り続けていると作業スペースをどんどん浸食され、作業スペースが無くなってしまうという状況に陥ります。工程の管理が非常に難しい。仕上げはウレタン吹き付け塗装を行うのですが、ウレタン塗装はサンディングシーラーという下地剤を吹き付けた後、研磨を施しその上に仕上げ材を吹き付けるのですが、その研磨作業が膨大で、起業依頼初めて妻に本格的に手伝ってもらいました。 おかげで夫婦仲は非常に悪くなりました、と言うのはウソで良くなりました。というか立場が弱くなりました。と言うか、もともと弱いのですが。
と、誰が読むねん感のある苦労話が長くなりますが、個人的には大型製作のスキルを更に向上させる事ができてとてもとても満足しています。以前の靴箱。
撤去。。
製作中。
工房にて。
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山へ
土曜の夜に新幹線で京都まで。京都から夜行バスで岐阜、新穂高の登山口に日曜の朝5時ごろついて、そのまま登りました。 一日目は双六小屋横でキャンプ。
二日目の午前、眼下は三俣山荘で向こうに見えるのが鷲羽岳。
鷲羽岳を登る予定だったけど、山頂付近に厚い雲がかかっていたのでルート変更。黒部源流へ向かいました。
ピークを目指すのも面白いけど、沢も楽しい。
この後雲ノ平を歩いて
薬師沢の小屋へ、ここで一泊。
2泊三日、よく歩きました。
全体に薄曇りで、大きな景色を堪能する事はできなかったのですが、代わりに沢や北アルプスの高山植物を沢山眺める事が出来ました。歩きながら、いろいろと考える事が出来た。また来よう。
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いくつかの衝撃
〈衝撃その1〉
夜行バスで寝れず初日は体調不良。予定していた三俣まで歩けず行程を変更。ひとつ手前の双六小屋のキャンプ地に泊まることに。小屋で幕営の申込書を書いて受付の若い女に渡したら「予約はしていないんですか?」と問われ「ハイ」と答えたら「今年はコロナで、テントも含め完全予約制ですよ。本来ならば受付けられないけど特別ということで許可します」とかなり厳しく咎められました。若い女に激しく責められてかなり気持ちよくなって・・・ではなくて、気持ち悪くなってしまいました。三俣のキャンプ地は予約は要らないって事になっていたのになぁ・・〈衝撃その2〉
二泊目の薬師沢の小屋に早めについて、受付近くのデッキでくつろいでいたら、沢登りのグループが来て宿泊の申し込みをはじめた。前述の通り予約をしていなかったことに小屋番が怒りグループを叱りつけていた。時間も早かったし2時間歩けば大きな山小屋もある。小屋番のあまりの激しさに本当に断るかなと見ていたら結局受け入れるのです。双六もそうだったけど山小屋と言えやはり商売。しかし、行き場の無い山の中での力関係は圧倒的に山小屋側が強いです。
というか、こんな山奥にまでコロナの影響が及んでいる訳です。〈衝撃その3〉
登山の終点は富山側の折立というところだったのですが、早めについてバスを待っていると男性が棒を持って何かを追い払っている。雑木林の方に去っていくその姿は小熊でした。近くにキャンプ場があってそこから出るゴミを目当てに山から下りてくるらしい。しかし、こんなところに普通にいる事に驚き。そういえば北アルプスでは登山者のそのほとんどが熊鈴をつけている。熊のいない九州では鈴をつける習慣はないのですが、山で対面したらビビるだろうなぁ。雷鳥。
花々。
出発前
オレも連れて行けよ~。
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お盆返上
先々月から取り掛かっている靴箱が大体出来た。
まだ、棚板の製作や細部調整などいろいろとあるのですが、本体は問題なくできたので一安心。
学校側の既存品の撤去も終わり、知人のYさんに左官工事をお願いしました。
今年はコロナの影響で、夏休みはお盆期間の一週間のみだそうです。
気合が入るなぁ・・・ -
夏季の営業
本格的な夏に突入しました。と言うかお盆もすぐそこ。
家具工房treehouse夏季の営業は以下の通りです。〈工房・ショールーム〉
お盆も含め、いたりいなかったりです。*臨機に対応しますので家具のご相談などの場合、ご連絡(050-3703-8351)お越しください。
〈木工教室〉
8月第二週、第三週はお休みです。8/21(金)~始めます。よろしくお願いいたします。
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梅雨明け
長い梅雨が明けました。じめじめした感じはあったけど涼しい7月だった。
製作が続きます。
教室棟にて作業。あと一息、いやあと二息。いえ、あと四息くらい。
土曜日は木工教室なのでこれから移動だぁ。スタッフ・トラも塵にまみれよく働いています。
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木の器
週末は木工教室でした。 連休だったので参加者が多かった
写真は体験コースへ参加のご夫婦の作品。クリ材の器。
奥さん製作の丸い器の側面が加工途中に欠けたのですが、なんとかリカバー。
完全な円形が崩れた事で手作り感がとても高まった。 素晴らしい。_________________________
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日々
製作が続きます。
この板作りと塗装をここ数日ずーっとやっていました。
連日暑いのでフラフラなのですが、家具作りはスポーツだと割り切ってしまえば意外と楽です。と言うのはウソで、何も考えずあまりスポーツ感覚でやっていると失敗するので脳ミソも少し使っています。 ほんとに少しですが。
スタッフ・トラも一日工房にいるのですが、
脳はおろか体も何もつかいません。というか最近あまり動きません。
と言うか機械室の中央部で寝る習慣があって、いるだけで邪魔。 -
疑惑
事業用のお金の振り込みなどに銀行のインターネットバンキングを使っているのですが、ネット犯罪の増加などからそのセキュリティ強化の為、新たな設定のお願い通知が来た。パソコンとスマフォの両方からアクセスできるのですが、推奨はスマフォの様です。ネット上のガイダンスに従ってスマフォを操作すると数分で新機能を手にすることができた。ただ、この機能を使う為にはスマフォのホーム画面に指紋認証機能を設定する事が前提だった。私は今まで指紋認証どころか、ホーム画面の数字パスワードすら設定しておらず、それはスマフォの中身を誰に見られても何の後ろめたさも無いぞ、と言う事を誇示したかったから。ではなくてただスマフォ画面を開く度に一動作必要な事が面倒だったから。です。
職場でこの機能設定行い、帰宅後妻に銀行からこのような通知が来てそのような設定を行ったことを説明。別に説明しなくてもよかったのですが、初めて使う機能の便利さとそのセキュリティの高さを少し話したかっただけ。
私が説明をしている最中、妻は私から視線を離す事がなく、どちらかと言うと睨まれているというか、更に言うと穴の中に入った子猫にオオカミが浴びせるかの様な視線で妻は私を観察し続けるのでした。何の後ろめたさも無いはずの私は激しく動揺。目は泳ぎ、言わなくてもいい弁明を重ね、喋れば喋る程墓穴は深まっていくのでした。その気持ちわかる~
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木工教室7/10.11と7/17.18
コロナの影響、ではなくて私の勝手な都合で今は週2日開催にしている木工教室。 二週分の作業風景をダイジェストで。
鉋を掛けます。 木の繊維や導管の方向まで意識するとよく切れる。
花台脚の加工。 全て手道具で行います。
体験コースの方、お箸作り。
鋸に集中します。
組み手加工の縦挽き、極限の集中。
撮影などNGです、撮っていますが。墨付けも集中。
器堀りも集中、併せて腕力も。
組手完成。ノミとノコだけで加工。
こちらも組手のデスクワゴンを製作中、組手、ほぞなど手加工、難易度高です。
体験コースの作品が出来ました。ご夫婦で2時間で製作。素晴らしい
花台、2点完成。教室で最初に作る立体的な作品になります。ここまで来るのがなかなか大変なのですが、皆さん大変喜ばれる。
整理箱も二つできました。製作者のお二人に弊工房ショールームへ無償提供してくれないかと真剣に頼んでみたのですが、真剣に断られました。
treehouseの木工教室では、ノミ・ノコ・カンナといった手道具を使い家具や木工品を作ります。木工は決して簡単な作業ではありませんが、頭でっかちにならず失敗を重ねながら少しづつ技術力を高めていくことを教室のコンセプトととしています。初心者の方が殆どです。興味のある方はまずは体験コースへご参加下さい。
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日々
製作が続きます。
ボリュームとしては過去最大級の作品を作っていて、同じ作業が延々と続きます。
そして以前から調子の悪かった目地払い機が動かなくなった。
症状からカーボンブラシの消耗の様だったのですが、ブラシの取り出し口を見落として本体を開けてしまった。また閉めて、カーボンブラシを取り出して同型の物をネット注文すると同時にホームセンター2件と電動工具屋1件をはしごしてカーボンブラシを探すも同型見当たらず。この作業におおよそ半日を費やしてしまった。結果的には別の方法で加工しました。
何の話だか一般にはわりにくいと思うのですが、例えるなら年末の大掃除を始めたら掃除機が壊れて、電機店をはしごするも掃除機は売ってなくて、結果的にはホーキと塵取りで掃除したという話です。
連日の雨で出勤せず家でゴロゴロしている。