ブログ
家具工房に捧ぐ
オーダー家具
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フラップ扉の本棚
本棚を製作、お納めしました。
本棚っぽくないのですが本棚です。
上段は開き扉、一番下は引き出し。
そして、中段は扉前面に本を立てかけられるフラップ扉。
こうやって本をたてかける。
扉を開けるときは
こうやって → こうやって → こうなる。
一見簡単そうですが、諸々の角度調整や使いやすい摺動機構を考慮して作るのは涙が出る程大変でした。お客様宅へお納めに参りました。
上段の開き扉部は祖父母さん用の書棚。中段のフラップ扉は本が好きなお孫さんが使われるとの事です。
大きな家具ではありませんが、オーダーメイドでしか出来ない仕事が出来て嬉しい。
お客様にも大変喜んで頂きました。 お納め先 福岡県 -
木工教室
週末は木工教室でした、今年最初の。
金曜は雪予報で参加者少なく中止。メダカさん達も凍っているかと思ったら、底の方で元気に泳いでいました。
土曜と日曜、年始から多く来て貰いました。
いろいろやってます。
箱もの家具を作っている人が多く、置き場所が足りない問題が発生しています。
木工教室の域を超え、家具店のバックヤードみたいになってきた。皆さんほんまよく作ります。
ノミやカンナの刃物の研ぎもやります。全ての基本。
大型のキャビネットもあと少し。
なかなか時間も掛かって、チェリーの木肌色が製作当初より深くなってきた。
椅子出来ました~
撮影中は製作者のSさんを囲み、ご婦人方の黄色い声も飛び交っておりました。
座編終盤。
いつかこんな椅子を作って、黄色い声を浴びてみたい方は ↓
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いろいろ
製作活動が始まりました。
通常やらない構造の扉製作中。設計とモックアップによる確認を重ねてから加工に取り掛かりました。
上手くいってます。 箱もの家具は引き出しや開き扉、また引き戸などあらゆる建具を作るのですが、それらに属さないタイプの扉。全てのサイズや位置など、仕様を定めるのに丸一日を費やしました。 一点オーダー家具の難しいところです。しかし経験値としての引き出しは更に増えました。作っているのは引き出しではないけど。
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昨日は十日恵比寿神社へお参り。
凄い人でした。 これだけの人が皆ご商売をされているのかな?
ここにいる全ての人がご繁盛しますようにとお祈りしました。
__________________________ネットオークションで12本爪アイゼンを落札してしまった、ほろ酔いで。
正気の今、これを履いてどこへ行くのだろうと自問自答しています。
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新年
あけましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。自ら建てた工房も今年で15年になります。いろいろと痛んできたけど、それも味になってきた。
人間的にもこれからは味を出していきたいけど、まだ出てないかな。臭いは出てる気がするけど・・・
家具工房treehouseは今年で開業14年目。オーダー家具の製作と木工教室の二本立てでやっている珍しい木工家具屋です。
オーダー家具の方は、お客さんにより喜んでももらえる様に。
木工教室の方は、生徒さん方により楽しんで貰えるように尽力して参りたいと考えております。 -
年の瀬
年の瀬、三日だけですが長野の上松技専からインターンでM君来訪。
不慣れな工房で、不慣れな作業に従事してもらいました。
集中力高く作業を続けていた。
こまめにメモを取る姿が私の若い頃にそっくりだった。というのはウソでこんなに若い頃は木工の「も」の字も知りませんでした。前途有望です。弊工房に興味をもってもらい春からもしかしたら新スタッフになるかも。
今年最後の木工教室も通常開催。
年の瀬の割には、多く来て貰いました。
生徒さん同士の交友も広がり、主催者としては嬉しい限りです。
製作途中のサイドテーブル
三段整理箱完成。
オーディオラックも年の瀬ギリギリで完成。着色塗装を施しました。
今年も一年、小さな工房から多くの作品と出会いを生む事が出来ました。
来年もそうありたい。それでは皆様、よいお年をお迎えください。
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師走の活動
このところブログを書く暇がない程忙しい訳でもないのですが、プライベート活動の他、仕事もそれなりに忙しくてバタバタとしてました。いつもですが。
12月を振り返ってみよ~まず、衝撃だったのが・・・
12/2の朝に軽トラの窓をみたら、何故かシールが11月? いっ、いかんがなぁ~
実は検切れは体験は2度目。すぐに区役所へ行って仮ナンを取得後、
ユーザー車検へ行きました。 無事合格、まったく問題ありません。
その車検を通したばかりの軽トラに釣り具一式を積んで
先月に続き、また対馬へ釣りに行こうとしていたのが12月初旬。
しかし現地は天気大荒れとの報告を受け中止。
12月前半は極めて非生産的な活動に奔走していました。__________________________________
中旬は真面目に仕事。ブラックチェリーのフルオーダー作業台をお納めしました。
下の箱もチェリー材。Iさんいつもありがとうございます。
木工教室の方も絶賛開催。
Aさんの椅子完成。 ホゾ加工などほぼ全て手加工で作りました。
Sさんの椅子もフレーム完成。
こちらはブラックチェリーで、オリジナルデザインを交え完成が楽しみです。
工房居候は
とうとう捕まえました。
やめろー、さわるなーと言っている。
こうやって振り返ってみると本格的に暇で適当な家具工房に見えなくもないのですが、その実は極めて忙しく真剣です。ブログに写真でアップしているのはほんの少しの話で、日中はお客さんと打ち合わせたり、設計をしたり製作作業にいそしんでいたりしています。とあえて書いているところが怪しいのですが、本当に真剣なんです、そして忙しい。信じてください。
だから、車検きらすんにゃ~といっている。
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名前のわからない電動工具
家具天板などの板接ぎに用いる電動工具。
その名は「ビスケットジョイントカッター」。
しかし、「ビスケットジョインター」と言う人もいます。また「ビスケットジョイナー」と呼ぶ事もある。ジョイナーと言えば、陸上のフローレンスジョイナーを思い出す。
念の為、マキタのHPで調べたら「ジョイントカッタ」でした。普通「カッター」だろう。何故カッタ?
そんな正式な名称のよくわからない道具ですが、弊工房と教室で大変よく働いてもらっています。
工房ではマキタとこのデウォルトの2機があるのですが、位置決め装置などの使いやすさは圧倒的にデウォルトの方が良い。集塵袋は教室生徒さんの手作りです、ありがとうございます。
ちなみにこの機械はドイツのラメロ社製の物が名機として有名で、その摺動機構を模倣した物がデウォルト社製と言われています。購入から既に10年を超えていますが、いまだによく働く。教室でも多用するので壊れる前に2機目を買いたいと思っていたのですが既に廃番。中古をネットオークションで探していたところ、良品が出ていたので落札。
2号君到着。
アマチュアの方が使っていたのか、かなり奇麗。しかも替え刃も付いていた。
その替え刃を1号君に取り換え。三機体制になりました。 デウォルトの2機は教室様に、マキタは工房様にしよう。
「ビスケットジョイントカッター?」たち。
ちなみに木工教室の生徒さん達からは「アレ」とか「黄色いの」などと呼ばれています。 -
木工教室
週末は木工教室でした。
通常の木工教室の様子。基礎的な練習をしたり、難易度の高い物を作ったりいろいろです。
出来るだけ手道具で作る事を教室のコンセプトとしています。土曜と日曜の午前は上級者、若しくは鉋をこよなく愛し止まない方向けの「鉋講座」を開催。全5回のの5回目。
ある程度経験のある方を中心に受講してもらいましたが、堅く逆目の出やすいホワイトアッシュやレッドオークなどの硬材を削ってもらいました。逆目を出さずに削れる方も出てきた。原理原則に忠実に、しかしあまり教科書的になり過ぎない様、私自身の言葉で伝えられる事は伝えられたと思います。木工の中でも特に難しのが鉋ですが、教える側と教わる側のやりとりや謙虚さが根底にあれば、多くの時間を使わずとも伝わるべき事は伝わります。
鉋が使える様になったら、その技術を作品作りにどんどん生かしてほしい。
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衝撃の瞬間
この猫が工房に初めて来たのが去年の今頃だった。
当時は普通に工房の中に入ってきていたけど、何度か確保を試みたりしているうちに警戒されてどうにもなつかない。
食事を与えるとよく食べるのですが、近づくと逃げる。
あまりになつかないので、逆にだんだん憎たらしくなってきて小石を投げたり、夏には散水ホースで水をかけたりしていたら、よりなつかなくなってしまいました。しかし最近、あまり構わずにいたら少し距離を縮められる様になった。
おいで~、おじさんは本当はいい人なんだよ~
すると、
ついにこの日が来たました。 ヒトとそれ以外の生き物の心が通じ合ったE・T的な瞬間です。
決して人差し指にニャンチュール(鰹味)を塗っていた訳ではありません。あります。
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日々
製作が続きます。連日寒い。
特殊仕様のテーブル製作中。 木取りを終え板接ぎ前。
板接ぎ後、手鉋を掛け吹付塗装まで終えた。
数週間前まで扇風機を回していたのに、昨日ストーブを出した。
今年も1号君と2号君には働いてもらいます。
もう12月かぁ~ 秋が短くなりました。 -
英彦山
紅葉の英彦山を歩きました。
道中の林道は紅葉最盛期でしたが、山の中は終盤だった。
玉屋神社。
鬼杉。
上宮に至る中岳への登山道が工事で通れず、久しぶりに南岳を登りました。
思ったより長かった。間伐されない杉の木は細々と林立し、釣り竿の様にしなり倒れている木も多かった。
それにしても快晴で気持ち良い山歩きでしたぁ~
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家具製作技能士について
弊工房の木工教室では、一般向けの教室とは別に国家試験の家具製作技能士3級と2級の試験に向けた専門講座を4年ほど前から行っています。
〈3級〉
写真は3級試験の実技製作課題。この枠を定められた道具で制限時間内に製作します。
初心者から中級者向けの内容となりますが、全くの初心者の方にとっては時間制限もある中、大変難しい内容だと思いますが、練習の甲斐あってこれまでに17名の方が合格。__________________________________________
〈2級〉
3級試験合格後には2級の受験資格が与えられます。
2級試験は3級から更に大幅に難易度が上がります。その内容は主にプロ職人の受験が前提とされたもので、一般の方が限られた練習時間でこの試験をパスする事は、当初無理ではないかと思っておりました。夏に行われる2級試験に向けて、昨年末から10ヶ月計画の講座を開催。
加工ノウハウの伝授が主に私の役割となるのですが、ノウハウを理解しても簡単にできるものではありません。昨年末から3月下旬までは主に基礎的な加工が時間内に終えられる練習が中心でした。
基礎的な墨付けや直線的穴加工、ノコ加工。これができれば、複雑な仕口もそれらの応用となります。
3月下旬時点では、これなら十分にいけるのではと思える方も増えてきた。4月までの講座参加者は当初10名以上でしたが、仕事の都合や試験の難易度を考慮し、最終的に願書を提出されたのは5名。
7月から8月に行われる本試験に向け、更に練習が続きました。それぞれに加工ノウハウは熟知され、複雑な仕口加工も出来る様になってきたのですが、加工スピードが今一つ上がりない状況が続きました。
3級もそうですがこの試験の難しさはここにあって、加工精度を落とさずに制限時間内に作らなければなりません。私からのアドバイスとしては、作業台を効率よく使う事。加工に集中するあまり作業スペースが手狭になり、動き辛くなっている事などを伝え改善してもらいました。このレベルの加工においては「急がば回れ」であることの大切さを強調。その甲斐あってか、最終的には全員が時間内に加工を終えられるレベルとなった。
試験の結果ですが、5名の方全員が合格する事ができました!!
偉そうにいろいろと書きましたが、それぞれにプライベートタイムを割いての練習が大きかった様です。
このブログでの報告が遅れ今更ですが、おめでとうございま~す。家具製作技能講座 ↓