ブログ

家具工房に捧ぐ

木工教室

  • 家具製作技能士

    一か月程前、弊工房のホームページを見て工房へ来られたのは同業のFさん。初対面でしたが市内の私も知っている木工所にお勤めで、キャリアは私と同じくらい。職人同士少し話していると互いの技量なども分かり、初めてなのに会話も弾みました。互いの修行環境など話す中で、ひょんな事から家具製作技能士の話題になった。
     そう「家具製作技能士」という資格があるのです。私自身この資格を持っていませんし、業界の同業者を見回してもこの資格を持っている人は皆無。そもそもその具体的な試験内容すら分からない。しかし、来房のFさんは同資格の2級を持っているとの事で、更には1・2級の実技試験サンプルをお持ちでした。

     後日、Fさんが持って来てくれた家具製作技能士の実技試験のサンプル。Fさんありがとうございました。

    左が家具製作技能士1級、右が2級の実技試験問題。

    分解するとこのようになっていて、見ているだけで気が遠くなります。
    この複雑な仕口をノミやノコ、カンナと言った手道具だけで決められた時間の中で作るのが家具製作技能士の試験なのです。
    ちなみにこの部分の仕口の名前は・・・

    明確に覚えていないので、教本で調べてみると教本にも載っていませんでした。教本に載っている二種類の仕口の要素が全て取り込まれているので多分「留め形隠し蟻五枚接ぎ」でいいと思います。

     実際この様な仕口や接ぎ手をプロの製作現場で用いる事があるかと言えば、おそらく日本中のどこを探しても無いと思います。理由はこのような仕口を用いずとも、十分かそれ以上の強度を担保しつつスピーディーに加工できる技術や道具があるからです。といったそっけない答えになってしまうのですが、事実だと思います。
     しかし例え試験の為だけとは言え、このような仕口を繰り返し作る練習を重ねれば、手道具の基本的使い方の習得には計り知れない効果があるのではないかと思います。資格はモチベーションの向上にもなるので。いつか弊工房の木工教室でも家具製作技能士の資格取得講座を開ければと思います。

    *追記 令和3年9月講座開講します↓

  • リセット

     コロナが無ければ、今頃はオリンピックを前に景気も上向き、多くに人が忙しく活動していたのだと思います。一方で半ば強制的に自粛を強いられ、少し立ち止まる事を余儀なくされ、考えさせられた人も少なくないのではないかと思います。時間、お金、社会構造、自らの社会とのかかわり方など、時間的な余裕から、この機に考えさせれた事が多く何かリセットできたような気もします。
     個人的にはかなり本を読むことができた。普段から読書は心掛けているのですが、なかなかいつも疲れていて内容が頭に入っていなかったりしたのですが、良書に出会えたこともあってここ数日は読書時間が多かった。
     報道では明るい見通しの内容もチラホラと出てきた。
    人と接する事はなくてもできる事は多くあります。今のうちにしかできない事をやっておこう。

    ソーシャルディスタンスを超え、ライオンさんに近づくスタッフ・トラ。
    ライオンさんは固まっています。

  • 在り方

    コロナで、この一か月は木工教室の開催を自粛。来客も大幅に減り自身も外出は控えめ。一般には我慢の期間だとされているのですが、本来引きこもり作業を前提にした家具工房は大幅に作業効率が上がっている。

    今は受注いただいている家具を作る事だけに集中しています。一般の木工所の様な体制に戻っていて、これが工房の本来あるべき姿かもしれない。
     我工房は本当に変わっていて、作った家具をエンドユーザーに直接売りながら、さらに一般の方へ木工技術を教えると言うかなり無理な事をやっています。と言うか、それにここ数日気付いてしまいました。
     地に足をつけ、黙々と作業をしながら今後の工房の在り方なども見えてきたような気がします。

     決めました。この機を境に木工教室の辞めようと思います。やはり私は職人でした。お世話になった方々、今まで本当にありがとうございました。

    と言うのはウソです。
    ここ数日の情報によると少し明るい見通しも無くはないようで、状況によっては7月、いや6月には教室を再開できればと思っています。
    一人で作業ばかりしていると寂しいのでぇ~。

    しょーもないウソをつくなよ~。

  • GW

    製作が続きます。

    アパートリフォームに伴う木製流し台の2基目。
    連日好天が続きますが、外出の誘惑にもかられず作り続けています。

    終業後も日が長いので近所の丘公園をトレラン。公園の広場付近は人も多い。

    しかし、それぞれに微妙に距離をとっているのもわかります。

  • オーダー家具

    家具工房treehouseでは、市販品にない仕様・サイズの家具をオーダーメイドで製作しています。

    小さな工房から、多くの家具が生まれます。

  • 日々

    ブログの更新もままならないほど忙しいという訳ではないのですが、外での打ち合わせなどが多く数日放置。打ち合わせ時は、マスクをしてソーシャルディスタンスなど心がけながらやっております。

    俺とも距離をとる訳だなぁ~

  • 悲劇

    製作が続きます。

    この時世で、弊工房もテレワークに切り替えようかと思っているのですが、よく考えてみるとテレする相手がいませんでした。

    先日も書きましたが、遊びに行く誘惑にかられないので作業がはかどります。
    経験上、調子のよい時ほど気をつけなくては行けなくて、慎重さも重ね合わせ作業しているつもりなのですが、活動しているかぎり何か起こります。

    一か月前に購入した遠近両用眼鏡。非常に具合が良くて愛用していたのですが、作業台の上に置いていたところ知らずに落下。靴で踏んでしまいました。
    悲劇。

    フレームが曲がりレンズが外れた。 しかし、冷静に分析すると直せそうだったので、小道具を駆使して修復に乗り出したら、

    なんとか直りました。よかった~、踏んだ直後は半泣きでした。

  • 日々

    一人工房で働いていて外の天気が妙に良かったりすると、今日は早々に切り上げてふらりとどこかへ出かけたくなる。のをグッと我慢して働く、というジレンマを抱えて働くのが一人自営業なのですが、誰から命令されて働いている訳でもないので、やめたければいつでもやめれる、でもやめずに働くという感覚は組織社会で働く人からすると羨ましい事かもしれませんが、これがなかなか深刻だったりもします。

    と冒頭から話がくどいのですが、今は不要不急の外出は控えなければならない時世なので、自らのジレンマと戦わなくてよいので作業がはかどります。
    ここ数日は妙に集中力が高い。

    アパートリフォームに伴うミニキッチンの施工。
    まだ未完成なのですが、スマフォで撮った写真が綺麗だったので投稿。

  • 芸は身を助ける

    製作が続きます。

    トップ木製の流し台を作っています。現場の往復が多いです。

    最近出番の少ないスタッフ・トラ。

    俺にもできることがあればやるぞーと言うので、

    エリマキトカゲ。

    こんばんは五木ひろしです。 と、二芸披露。


    連日くだらなくてすみません。

  • 君の代わりはいない

    コロナウイルスの影響で木工教室は中止しているのですが、その分単独でできる仕事がはかどります。
    珍しく現場作業しています。

    私は精神年齢は未だ12歳ですが、肌年齢は70代で、特にいつも背中が痒くて仕方がありません。なので自宅はもとより工房にも「孫の手」を常備しているのですが、この現場には持っていかなかった。

    作業の途中に背中が痒くて痒くて仕方がなかったので、作業用に持っていった道具で何か背中かける物を探したのですが・・・

    指金。

    かけそうですが、かけませんでした。L字が大きすぎて・・・

    両刃ノコ。

    当然柄の方でチャレンジしてみたのですが、当たりがソフトすぎて痒みにとどきません。

    ノミ。

    血だらけになれば、痒みが消えるかも。

    玄翁。

    形状的にかなりいけそうな気がしたのですが、やはりあたりがソフトすぎます。
    なかなかあの形状が無いのです。

    角材。

    結局、これで背中をかきかきしました。何とか痒みはとれました。

    意外と代わりがいないもんです。

    くだらなくてすみません。

  • 時世

    大変な時世になりました。GW明け頃までに明るい見通しが立っているとよいのですが、更に悪化している可能性だって十分ある訳で何とも言い難い状態です。
    弊工房で週末にやっている木工教室は今週から中止しています。工房全体としては注文品の製作を筆頭に、この期にやれる事が多くあって普段より忙しくなっていたりしますが、先行きの見えない漠然とした不安が更に増すのか、トンネルを抜けるのか・・・

    例年なら花見客でにぎわう公園。連日天気もよく桜も満開ですが誰もいません。


  • 食器棚

    食器棚を製作、お納めしました。

    ホワイトオークの引き出し型食器棚です。出来立てホヤホヤを工房にて撮影。

    オーダーメイドの家具は、市販品にないオーダーメイドならではの何かがあるのですが、今回は・・・

    ダストボックスが二つピッタリと入る仕様なのです。
    みんな大好き無印良品。

    お客様宅へお納めに参りました。

    ピシャリと納まりました。壁には棚板2枚も設置。

    大容量の引き出し型食器棚は、その収納量とは裏腹に引き出し閉時になにも見えないところが利点です。 

    末永くお使い頂けますように。

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