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家具工房に捧ぐ

  • 靴箱

    靴箱を製作、お納めしました。

    そこは学校、そうスクール。

    多く学ばれています。そして靴の数も多い

    ので、靴箱も大きい。

    存在感のある脇役です。  末永くお使い頂けますように。

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    このブログでも製作の過程を載せていたのですが、ボリュームとしては過去最も大きな作品となりました。 全て一人で作っているので、どしても製作上の苦労話などをしたくなります。お付き合いください。

    この大きさなので分解構造で製作し現地で組み立てるのですが、まずはその設計が難しくて、分解毎のパーツが小さすぎると組み立てが困難になるし、大きすぎると運べなくなる。また運搬時の車スペースのサイズなどもあって、どこにどう分解点を持ってくるか非常に悩ましいのです。 
     次にこのくらいの大きさの作品になると「矩」と言うのですが、直角を維持しながら作り続ける事にとても気を使います。機械で切っているので直角になって当たり前でないか~と思うかもしれませんが、機械も万全ではなくて部材の配置の仕方や機械の隙間のちょっとしたチリを見落としてほんの0.数ミリの誤差を出してしまえば全体として「矩」が狂いきちんとした箱にならないのです。
    更にはボリュームの大きさ故、安易に作り続けていると作業スペースをどんどん浸食され、作業スペースが無くなってしまうという状況に陥ります。工程の管理が非常に難しい。仕上げはウレタン吹き付け塗装を行うのですが、ウレタン塗装はサンディングシーラーという下地剤を吹き付けた後、研磨を施しその上に仕上げ材を吹き付けるのですが、その研磨作業が膨大で、起業依頼初めて妻に本格的に手伝ってもらいました。 おかげで夫婦仲は非常に悪くなりました、と言うのはウソで良くなりました。というか立場が弱くなりました。と言うか、もともと弱いのですが。
     と、誰が読むねん感のある苦労話が長くなりますが、個人的には大型製作のスキルを更に向上させる事ができてとてもとても満足しています。

    以前の靴箱。

    撤去。。

    製作中。

    工房にて。