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家具工房に捧ぐ

  • ベッドに思う

    社会人2年目の息子が引っ越す事になりその手伝いへ。午前中全ての家財道具を引っ越し元で私の車へ積み、午後から引っ越し先で降ろしました。大きなものと言えば冷蔵庫と洗濯機くらいで家具も小型の物ばかり。私としては普段新品家具を納品している時の気の使い方と比べると何とも楽な仕事、と言うか仕事でもないのですが気楽です。

    引っ越し元で解体し、引っ越し先で組み立て中のNトリ社製のベッド。

    ベッドを解体し、組み立てながら何ともその華奢な構造に驚いた。この後マットレスを置く為のスノコを敷くのですが、これがペラペラで直接上に乗れば折れる様な構造。しかしその上にマットレスを敷く事によって、厚いマットレスの平面強度で問題なくベッド全体としての強度が担保されていると言う構造。
    家具を設計し作っていると、どこまでその構造を軽減化していくかで悩むことが多くあります。半永久的に壊れない構造、耐久性を限りなく高める事はさることながら、耐久性が担保される中でいかに軽量化し構造を簡素化する事は事業として家具作りをやっていくうえでは不可欠で、逆にその構造的な耐久度がよくわからない故、過剰に強固に作るのは自己満足的であったりします。まぁNトリ社のベッドはある意味究極的で「マットを敷いていない時には絶対に乗らないで下さい」みたいな注意書きがスノコに大きく書かれていて、あくまでもマットレス一体型という使い方が前提でした。

    にしても一人暮らしなのになんでセミダブルやねん。と突っ込みたくなります。