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家具工房に捧ぐ
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家具製作技能士の講座
「家具製作技能士」という資格をご存じでしょうか?
日本に古くから伝わる「ほぞ加工」や各種の「仕口」加工を試験化した実技試験と学科試験からなる国家資格です。資格の取得はもとより、実務の中での採用が少なくなっているこれらの伝統的な技法を学べる少ないチャンスになります。
家具工房treehouseでは「家具製作技能士3級講座」を9月より開催します。
この講座では家具製作技能士3級の資格取得と同時に、現役の家具職人から木工の基礎を学び、木工の基本と考え方を習得します。詳しくは↓ -
木工教室8/7~9
週末は木工教室でした。
体験コース、バターナイフとお箸。

誰でも確実に作れて、大変喜ばれる。
体験コース「座編みの椅子作り」。

ほぞを加工したところから作ってもらうのですが、カンナ掛け、面取り、組み立て、そして座編みと仕事量は多いです。
長期コースのカリキュラムを終えた方は、ある程度自由に作ってもらっています。

整理棚、縦にも横にも使えます。
ダイニングテーブルは最後の組み立てを終え

完成しました。

ブラックチェリーで作りました。これから少しづつ色濃いブラウンに変化していきます。子供の成長の様に徐々に変化していくので、当初の写真を見ると驚く程です。
組子のコースも教室でやっています。

というのはウソで、生徒さんがご自宅で独学で作った作品。作り方を聞いてみるとかなり幾何学的な要素が多くて驚きました。いつか教室でも作れる様にしたい。
Nさんから「折り畳みの蓋のある裁縫箱を作りたい」申し出があった。のが昨秋。家具作りで一番難しいのが、こういった機能的な作品で細部の位置調整などを完全に網羅した設計図を書かなければ作る事は出来ないと思います。

しかし、そんな設計図も書けないのでモックアップ(試作模型)を作り、位置関係を探りながら製作に至りました。

出来るもんです。 木工教室に不可能はありません。
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〈失敗から学ぶ〉
木工は基礎の習得に非常に時間が掛かる為、教える側と教わる側それぞれに辛抱強く謙虚に取り組まないとなかなか上達できないところがあります。うまく書けないのですが、一般的に技術と言われる分野の中でも理論と実践が複雑に絡みあうのが木工だと思います。 このように書くとまるで謙虚に辛抱強く理論と実践をわかりやすく教えているかの様に聞こえますが、実際のところ身振り手振りで説明してあとは失敗してもいいからどんどんやって下さい、といったのが弊教室の実情です。しかし、この失敗前提方式が意外とよくて、私自身もそうなのですが失敗するとその原因について考えるようになり、いずれは感覚的に作業ができるようになります。理論とかそれを踏まえた実践とかそういう難しい事ではなくて、感覚的に理解し職人的に作業できるようになる近道はやはりどんどん作って失敗するしかないようです。 さぁ失敗しよう。 -
日々
製作が続きます。

日中は暑いですね。
スタッフ・トラも夏バテ中。

散歩にも行きたがりません。 と言うか、最近あまり歩きません。
人間でいうと80歳くらい?
蝉くん達がよく鳴いています。
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職業と木工
先週末の木工教室に、遠方から木工体験に来られた方がいました。
高校卒業後に木工の世界に入る為、来春から職業訓練校の木工コースへ進まれる事を決めておられた。いくつか質問をお受けしたのですが、これから社会へ船出する18歳の方へ、どうアドバイスしてよいものかわからず終始しどろもどろでした。
技術的な事を言えば、木工の技術はある程度の年数を掛けて学べば、誰にでもできるという事になると思います。以後は家具メーカーや木工所などで賃金をもらいながら働くのが一般的な進路になると思います。ある程度いろいろとわかってくると独立を考える時期が来るかもしれません。将来性と言う事になるとどうなのだろう?結局、私自身がよく解ってなくて、なので質問を受けても答えられない。ただ、木工業・家具製作業に限らず、では何の職業がよいのか?という哲学的質問に回帰せざるを得ません。働く事の本質が問われているのかもしれない。私自身がこの世界を目指す動機のひとつですが、幼少期に自宅の修繕などで出入りしていた大工さん達が休憩中縁側でケラケラ笑いながらお茶を飲んでいて、休憩が終わるとキリっとした顔に戻って仕事を始める姿がカッコいい、とは思わなかったのですが、子供心になんか楽しそうで、これなら自分にもできるかもしれないと思ったのかもしれません。その大工さん達の姿は、やりがい・仲間との共感・報酬・ストレスは見えなかったのですが、それらが集約された仕事というものの一場面だったのかもしれません。これから時代はどんどんかわっていくので、何が幸せの基準なのか大変難しいのですが、直感的にやりたいと思ったことを一生懸命やってみるという事が大切な様に思います。
やはり、うまく書けませんでした。
本人と付き添いの親御さん、それぞれ1枚ずつ木の器を掘りました。
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猫さんと家具
6月に収めた「世界にひとつしかない猫さんもくつろげるタイプ壁面収納!」

当日、猫さん達が新居に入る事はなかったのですが、後日写真を送って頂きました。

そう、まさにここを通ってほしかった。

そう、そこで遊んでほしかった。製作者冥利につきます。

更にそう、そうやってくつろいでほしかったのです。

主役あっての家具です。




