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家具工房に捧ぐ

  • 木工教室 9/4と5

    週末は木工教室でした。
    金曜、土曜とも多くご参加いただいた。 教室棟と機械棟に分かれてのやってもらいました。

    今週は完成品が多かった。

    座編みの小椅子。 ほぞ、ほぞ穴を加工したものをお渡ししています。
    鉋仕上げ、面取り、塗装、組み立て、座編みと加工を除いても作業量は多いです。

    デスクワゴン。

    組手部分は手加工。表面はカンナで仕上げています。 内部構造も設計段階からしっかりと取り組まれていたので着々と完成。

    整理箱。

    ほぼ初心者の状態から、ここまで作れるようになりました。女性の作品です。

    ブラックチェリーのテレビボード。

    大作になりそうです。

    体験コースにご参加の器作りは、

    とてもキレに仕上がりました。バターナイフとお箸もできた。 オイル仕上げ中。

    同行の御友人のお皿は、加工途中に欠けてしましました。

    その部分を削りなんとかリカバー。 リカバーできているのかな。

    カレーを食べる時、右側からスプーンを入れやすというメリットが生まれました。手作りの醍醐味。

    スタッフも寄り添っての指導が続きました。というか邪魔。

    木工教室のご案内↓

  • 日々

    台風が通り過ぎて、例年さほど影響もないのですが

    今年は入り口花壇の花「ルリマツリ」が支柱ごと倒れていた。
    車が通れないので適当に戻して括りつけたら、5分後にまた倒れた。支柱を増やしてしっかりと括りつけたいのですが、忙しくて。

    工房では製作が続きます。

    今回もボリュームがあって、それでいて細部にオーダーならではの仕様が含まれています。慎重に作っています。

  • 日々

    製作が続きます。

    先日このブログにも書いたウォールナットの突板。突板は突板屋さんに張ってもらうのですが、今回はランダムマッチといって木目を互い違いに張ってもらった。自然な風合いになりました。

    それにしてもまだまだ暑いです。台風が過ぎたら少し涼しくなるのでしょか。
    私はクーラーの無い工房でいそいそと働いているのですが、

    スタッフ・トラはクーラーのきいた自宅から出てこようとしません。

  • 教室2年

    週末は木工教室でした。
    暑い中、多くの方に参加いただいた。

    生徒さんから「脚のついたまな板を作りたい」と言う大変わがままな申し出があったので、寝ずに考えました。

    下駄の様にまな板の裏に二本脚がついている。

    一枚の板から作りました。

    私は家具職人の固定観念で頭がガチガチになっているので、こういった斬新な申し出に思い切ってチャレンジしてみると、予想外に面白い作品が出来たりします。ただ、わがまま度は人によってさまざまで、最近はかなり難しいデザインに挑戦しようとしている人が続出しているので、もうトラに任せようかと真剣に考えています。

    任せとけよ~。

    一昨年の9月初旬にスタートした木工教室がまる2年になります。
    人様に何かを教えるのは、オーダーの家具作りとは違う技術が必要で、ここまで手探りのところも多かったです。失敗を重ねながら技術を学ぶという教室のコンセプト同様、私自身もあまり深く考えず沢山の失敗を繰り返しながらここまで来ました。上にも書きましたが、最近は提案しているカリキュラムを全て終え、ご自身が作りたい家具を作る方が増え始めています。教室の運営としては今まで以上に忙しくなりそうですが、新しい発見も多く楽しんでやれています。


  • 職業として

     木工や家具作りを将来的に職業としたい、と言う方が工房に訪ねて来られる事があります。また、弊工房の木工教室に参加されている方の中にも将来の職業として木工の技術習得に取り組まれている方もいます。既にプロとして進まれた方もいます。
     私もそうだったのですが、そういった方のほとんどはある程度の社会経験を積んだ上で、第二の人生としての木工や家具作家を目指しているケースが多い。
     なので年齢は若くて30代。実践できているのは40代? 50代、60代で始めようとしている方もおられます。新たな挑戦に年齢は関係ないと本気で思っていますが、失敗しても挽回できる体力のあるうちに挑戦した方がよいとも思います。しかし現実はそう簡単ではなくて、それぞれの置かれている環境下で模索が続く場合が多いです。
     そんな目標を持った方と話をしていると、そのほとんどが「技術の習得」さえできれば、ある程度はやっていけるといった認識であるように感じます。私の場合ですが、実際の経営環境の中では「技術」のもつ役割は全体の5割、いやもっと少ないかもしれません。割合で示すのは難しいのですが、労働時間内の製作時間に換算すると大体半分くらい、残りの半分は経営全般の事務や調整に費やす事になります。組織でバリバリと働いている方からすると、その残り半分の事務や調整など会社組織のそれに比べれば大した事はない、むしろ得意分野だという方もいるかもしれません。しかしそうでしょうか?会社組織は業務分担が明確化され、それぞれがその業務を着々と遂行しているから成り立っている訳で、小さな家具工房とて、その構造は変わりません。大人数でやるか一人でやるかだけの違いだと思います。
     技術を伴う作業以外の仕事は山の様にあります。お客さんとの連絡・調整、設計・見積り、契約。 売上と経費の管理、それに伴う税務処理。 資材屋や材木店からの資材購入、それに伴う調整や時には交渉。機械のメンテナンスや消耗品の購入。さらにそもそもですが集客。集客は低予算で進めるならホームページ制作になりますがこれだけでも専門的な技術とかなりの時間が必要です、広告などを出すのであれば予算が必要になりますし、広告社との調整も必要になります。そしてこれらの仕事を統括して考える社長業の仕事もしなくてはなりません。自分がしたい仕事をするのではなくて、やらなくてはならない仕事とそうでない仕事の時間配分を考え、従業員でもある自分にそれをさせていくのです。

     木工業に限らず、起業しそれを推し進めていくにはある程度の適正があるのではないかと最近思っています。私は起業当初、お世話になっていた先輩作家に経営やマーケティングを学ぶ事を薦められ、独学ですがそれらの本をよく読んでいました。哲学的なところではドラッガー、経営の神髄的なところは松下幸之助や稲森和夫。マーケティングの本はかなり読んでいたのですが、リサーチを前提にした企業ベースのものが多くなかなか頭に入りませんでした。佐藤義典さんの本が個人事業者のマーケティングには読みやすいと思います。これらの本を読んだときにある程度納得でき、すんなりと頭に入ってくるタイプの人はどちらかと言うと起業適性がるのではないでしょうか?そもそもそんな本を読む気にならないとか、読んでも自分の感覚と関連付けて考えられないタイプの方は、起業向きではない、若しくは起業の困難さを真剣に考えられていないのかもしれません。
    偉そうな感じになってしまったのですが、何かの参考になればと思います。

    意外と大変なんだな~。